本番での演奏よりも、プログラムを組む工程のほうが大事だと思う

2020-08-28

音楽のジャンルや楽器の種類問わず、長いこと音楽に関わってると必ずどこかで人前で演奏する機会に出会うと思います。
そんな時、必ず行なうのが選曲(プログラムを組む)です。私一個人の考えですが、本番での演奏の出来うんぬんよりも、強いて言えばプログラムを組む工程に注力するほうが大事なのではないかと考えています。

今回は、クラシックのピアノソロ演奏をイメージして、自分流の選曲方法をつらつらと書いていこうと思います。
φ(..)メモメモ

手順①演奏会の趣旨を確認する
何をおいても、趣旨を確認するというのが一番大切です。
もしこの確認が漏れた場合、選曲がふりだしに戻るか、本番直前まで「本当にこの選曲でよかったのか?」と思いながら舞台袖で待機することでしょう。
見出しにもある通り、演奏会の趣旨に従うというのはマストであり、基本的に逸れることは許されないと考えます。「趣旨」といってもいろいろあります。
たとえば…、

1.教室の発表会(または練習会)、小さい子から年配の方まで出演します
2.たくさんの演奏家が集まるジョイント・リサイタルで、ある程度聴衆がいる予定
3.演奏家仲間数名とその家族を集めたホームコンサート、どちらかと言うと演奏後にみんなでお茶するのがメイン

などが、挙げられます。
1.の発表会(または練習会)の場合、自分の技術を披露する場としての選曲をします。キャッチーな曲を選ぶのも構いません。ですが多くの場合、生徒さんの技術向上の場として設けられている行事だと思うので、キャッチーな曲を弾いたほうがいい?というのは考えません。
2.の人がいっぱい集まる系の場合、キャッチーな曲も取り入れる方向で選曲をします。というのも、聴衆の中には、クラシック音楽の知識が豊富な方だけではない可能性もあるからです。無名な曲や難解な構成の曲ばかりのステージだと、途中で飽きられてしまうでしょう。演奏途中に寝てしまう人もいるかもしれません。もちろんそのような曲を取り入れるのも問題ありませんが、飽きずに最後まで聴いてもらえる選曲を考える必要があります。
3.のお茶メインの場合、小品(約3〜4分)を中心に選曲します。みんなで集まる目的がお茶をすることであり、コンサートはおまけだからです。コンサートホールにあるような立派な椅子に座って演奏を聴くわけではないでしょうし、もしかしたら食事しながら聴くかもしれません。そう考えると、おのずとどのような曲を演奏したらよいかということがイメージ出来るのでは。

手順②選曲のテーマを考える
「趣旨」を確認したところで、次はテーマを考えます。これに至っては、もう正解なんてものは存在しません。世の中に対して、どれだけアンテナを張れているかが勝負になってきます。
たとえば…、

1.作曲家ひとりに絞る(ショパンだけ、リストだけ、ガーシュインだけetc.)
2.主題歌・主題曲特集(歴代の朝ドラ、アニメメドレー)
3.ヒットソング(J-POPや歌謡曲のピアノソ編曲)

など、まだまだあるでしょう。テーマがきちんと固まっていると、プログラムに統一感が生まれますし、演奏する曲が小品数曲であったとしても密度が濃く感じられます。テーマがきちんと固まっていると、プログラムに統一感が生まれますし、演奏する曲が小品数曲であったとしても密度が濃く感じられます。また、飽きずに最後まで聴いてもらえることにもつながります。
テーマを決めずに弾ける曲を片っ端から弾くのもありですが、それできちんと聴かせられるのは、本当に実力のある演奏家だけだと思います。

手順③持ち時間を確認する
ここからは、コンサートホールや公営の会館など演奏する場合に考えなければいけない手順です。

持ち時間の確認は、選曲のためという側面対人関係を守るためという側面の2つがあります。
選曲という側面の場合。
提示された持ち時間内で、その曲は弾けるのか?と考えることになります。目安として、提示された持ち時間のマイナス1分〜1分30秒くらいの選曲にするのがベストだと思います。ですので、持ち時間が10分の場合、9分もしくは8分30秒くらいの選曲にするのがいいでしょう。その理由は、一般的に持ち時間というのは演奏時間ではなく、ステージ入場から退場までの時間だからです。入場→お辞儀→椅子の高さを直す(→譜面台の調整)→演奏→お辞儀→退場までを、持ち時間以内に収めることが出来るかどうかをリハーサルしてみましょう。
対人関係を守るという側面の場合。
だいたいの演奏会は、ホールへの入館時間と退館時間が決まっていますから、その時間内で終演して撤収しなければなりません。なぜなら、時間超過すると延滞金が発生して運営側が困るし、会館側も困るから。また、持ち時間を守る人と守らない人がいたとして、極端なまでに演奏時間に差が生まれると、聴衆の頭にハテナが浮かぶかもしれませんし、出演者どうしでもあまり良い空気になるとは思えません。持ち時間を守るということは、他者への気遣いと、自己防衛の意味もあります。その演奏会を制作する運営の方々や出演者の方々と良い関係を築いていきたいなら、きちんと守るべきです。これは持ち時間だけでなく、他の事柄にも当てはまります。

まとめ
ここまで、自分流の選曲方法を書いてきました。
選曲方法は人それぞれなので一概には言えませんので、選曲方法がわからない!という方にとってのヒントになれば良いなと思います。
みなさんもぜひ、楽しい選曲ライフをお送りください(^o^)